こんにちは、ウアハン女性医院の代表院長イ・ドンヒです。ニキビは思春期にだけできると思われがちですが、診察室で見ると20代以降の成人女性患者さんの割合がかなりあります。特に顎ラインや口周りに繰り返すニキビ、生理前ごとに必ず現れるトラブルを訴える方が多くいらっしゃいます。今日は、ニキビがなぜできるのか、女性に多いホルモン性ニキビは何が違うのか、そしてPDTをはじめとする治療方法を根拠に基づいて整理してお伝えします。
ニキビはなぜできるのですか
ニキビは単一の原因ではなく、四つの要因がかみ合って発生します。毛穴を満たす皮脂腺の過剰な皮脂分泌、毛穴入口の異常な角質形成、ニキビ菌(Cutibacterium acnes)の増殖、そしてそれによる炎症反応がそれです。米国皮膚科学会(AAD、2024)は、ニキビをこの四つの病態生理が複合的に作用する慢性毛包脂腺疾患と定義しています。
最初は毛穴が詰まった面皰(白ニキビ)から始まりますが、ここに炎症が加わると赤い丘疹や膿疱へと進行し、さらに深くなると結節や嚢腫になります。臨床経験上、この段階を放置すると皮膚の真皮層が損傷してニキビ跡として残る場合が少なくありません。跡はいったんできると元の皮膚に戻すのがはるかに難しいため、初期から適切な治療で炎症を鎮めることが要です。
ニキビは単純な皮膚の問題ではなく、皮脂・角質・細菌・炎症が絡み合った慢性疾患であり、跡へ進行する前の初期管理が最も重要です。
成人女性のニキビは何が違うのでしょうか
成人女性のニキビは、ホルモンの影響を強く受けるという点が特徴です。思春期ニキビが額や頬など顔の中央(Tゾーン)に広く広がるのとは異なり、成人女性では顎ライン・口周り・首など顔の下部(Uゾーン)に集中し、生理周期に伴って悪化と改善を繰り返す傾向が報告されています。
これはアンドロゲンという男性ホルモンの作用と深く関係しています。アンドロゲンは皮脂腺を刺激して皮脂分泌を増やしますが、ホルモンバランスが崩れると皮脂が過剰に分泌されてニキビが悪化します。アンドロゲン過剰・多嚢胞性卵巣症候群委員会(AE-PCOS、2022)は、成人女性に新しくできたニキビの場合、血中アンドロゲン値の評価を考慮することを勧告しています。
特に、生理不順、体重増加、顔の毛の増加といった症状がニキビとともに現れる場合は、多嚢胞性卵巣症候群を疑ってみることができます。多嚢胞性卵巣症候群はニキビ・生理不順・不妊を一つに結びつける代表的な内分泌疾患で、皮膚だけを治療しても改善が遅い場合が多くあります。ニキビがホルモンの問題のサインでありうるという点、これが女性医院でニキビを診る視点です。
ホルモンが原因のとき、どんな検査をしますか
皮膚治療だけでは繰り返すニキビがなかなか収まらない場合、原因をホルモンの側から探してみる必要があります。診察室では、生理周期との関連性、ニキビの位置、随伴症状をまず問診します。
必要だと判断されれば血液検査でホルモン状態を確認します。AE-PCOS委員会(2022)は、成人女性のニキビにおいて総テストステロン、遊離テストステロン、DHEASなどのアンドロゲン値を良質な検査法で測定することを提案しています。多嚢胞性卵巣症候群が疑われる場合は、超音波、AMH検査などが追加されることがあります。
ウアハン女性医院では、皮膚と内分泌をともに診るホルモンパネル検査を通じてニキビの根を調べます。検査項目と費用は症状によって異なるため、相談後にご案内いたします。
繰り返すニキビ、ホルモン検査の相談を受けるPDT光線力学療法
PDT(光線力学療法)は、光と光感受性物質を用いて皮脂腺とニキビ菌を選択的に減らす方法です。5-アミノレブリン酸(ALA)のような光感受性物質を皮膚に塗ると、この物質が皮脂腺に優先的に吸収されます。一定時間浸透させた後、特定の波長の光を照射すると、過活性化した皮脂腺とニキビ菌に選択的に作用します。
米国皮膚科学会の診療ガイドライン(JAAD、2024)によると、いくつかのレーザー・光線治療のうち、PDTがニキビに対して最も多くの根拠を持つものとして整理されています。薬物治療によく反応しない、あるいは全身薬物の使用が難しい患者にとって有用な選択肢として報告されています。
ただしPDTは、光感受性物質が表皮や真皮にも一部蓄積されうるため、施術後に一時的な紅斑や色素沈着が現れることがあります。施術後の数日間は日光を避け、紫外線遮断に気を配る必要があります。反応の程度には個人差がありうるため、皮膚の状態とニキビの種類を評価したうえで進行の可否を決定します。
PTT光熱療法
PTT(光熱療法)は熱を利用して皮脂腺を選択的に減らす方法で、PDTとは作動原理が異なります。熱に反応する金の微細粒子を皮膚に塗布して毛穴の中へ浸透させた後、適合する波長のレーザーを照射します。このとき発生する局所の熱が皮脂腺を標的として作用します。
PDTと比較すると、次のような違いがあります。
| 区分 | PDT光線力学療法 | PTT光熱療法 |
|---|---|---|
| 作用原理 | 光感受性物質 + 光 | 金微細粒子 + 熱 |
| 色素沈着 | 可能性あり | 相対的に少ない |
| 光過敏性 | 施術後に遮光が必要 | 別途の遮光の負担が少ない |
| 適した種類 | 化膿性・炎症性に根拠が多い | 日常復帰が早い方 |
PTTは微細粒子が表皮にはほとんど吸収されないため、色素沈着の可能性が相対的に少なく、光過敏性の負担が軽い方として知られています。ただし化膿性ニキビに対してはPDTほどの効果を期待しにくいことがあります。どちらが適しているかは、ニキビの深さと炎症の程度によって異なります。
ニキビ跡もあわせて悩んでいるなら
炎症性ニキビが収まった後にも、赤い跡や陥没した跡が残る場合が多くあります。進行中のニキビとすでにできた跡は、アプローチの仕方が異なります。活動性の炎症はPDT・PTTなどで鎮め、残った跡と色素は別途の皮膚レーザー治療で段階的に改善していきます。
ニキビの後に赤みが長く残る顔面紅潮もあわせて悩む方が少なくありません。このような複合的な皮膚の変化は、一つの施術で終えるよりも、炎症の段階と跡の段階を分けて計画を立てる方が結果が良好です。
跡の治療は皮膚の深さと種類によって適用するレーザーが異なるため、施術前に十分な評価が必要です。費用は相談後にご案内いたします。
自宅で守れる管理の原則
病院での治療と同じくらい、普段の管理が重要です。診察室でよくご案内する基本原則を整理してお伝えします。
- 一日二回、刺激の少ない洗顔料で優しく洗顔し、過度にこすりません
- ニキビを手で潰しません。跡と色素沈着の最も一般的な原因です
- ノンコメドジェニック(毛穴を塞がない)化粧品を選びます
- 日焼け止めを継続的に使用して色素沈着を予防します
- 生理周期とトラブルの関連性を記録し、診察時に共有します
よくある誤解の一つは「ニキビは洗顔さえしっかりすれば治る」という考えです。洗顔は基本ですが、ホルモンが原因のニキビは皮膚表面の管理だけでは限界があります。自己処置で改善せず跡ができ始めたら、原因をあわせて調べる診療をお勧めします。
生理周期と噛み合って繰り返したり、顎ラインに集中的に現れるニキビであれば、ホルモン要因をあわせて点検することが早道です。皮膚と内分泌を一か所で診る女性の健康診療を通じて、原因からオーダーメイドの計画を立ててみてください。
ニキビ治療とホルモン検査が気になるなら、チャットで相談してみてください
執筆者: イ・ドンヒ 代表院長 · 産婦人科専門医 · 医療陣紹介を見る
初回発行 2023年11月21日 · 最終レビュー 2026年5月30日
参考資料: American Academy of Dermatology Guidelines of Care for Acne Vulgaris (2024), Androgen Excess and PCOS Society Committee Report on Female Adult Acne (2022), JAAD Review of Photodynamic Therapy for Acne (2024)
本記事は一般的な健康情報を提供するためのものであり、個別の診断や治療に代わるものではありません。症状がある場合は診療を通じてご相談ください。